2008年6月7日、あの男が日本のピッチに帰ってきた。
中田英寿。
私が彼のプレーを生で観るのは2006年W杯ドイツ大会ぶり。そして彼はその直後にサッカーに別れを告げ、自分探しの度に出て、世界中を渡り歩き、自分の目と肌で世界情勢を感じてきた。
そして今回彼が日本に持ってきたお土産、
TAKE ACTION! +1
なにかできることをひとつ

をテーマに日本歴代代表vs世界選抜のチャリティーマッチの開催が実現した。
当日試合会場に訪れると、そこはサッカー場というよりもイベント会場。
男だらけの熱い空間ではなく、家族、カップル、子供達とこのイベントの趣旨に賛同した人々が、集まっていた。
ここに集まった6万人強が、中田氏の『なにかできることをひとつ』というメッセージに賛同しただけでも、彼の功績は素晴らしい。
そして中田氏の呼びかけにより日本国内はもとより、世界中から集まった選手達も素晴らしい。彼らは中田氏の誘いに二つ返事で参加を承諾し、無償で何十時間もかけて日本にやってきたのだ。
モウリーニョ、セードルフ、ダービーッツ、フェラーリ、マルキオンニ、アルメイダ、洪明甫、アウダイール、サモラーノ、イルハン、そしてスキラッチら…etc
そして、その世界選抜のメンバーもこのイベントをとても楽しいんでくれていたのが分かった。前半はセードルフが欧州トップレベルのフィジカル、展開力をみせれば、ダービッツは徹底的にテクニックを観客に見せつけた。中盤ではアルメイダが全ての攻撃の起点となり、全くのパスミスなしでボールを供給していく。そして、幾分か髪の毛がフサフサになったスキラッチがゴール前でこぼれ球を狙っては、外していく…(笑)
日本代表も中田が攻撃の起点となり、前園、大黒、松原らがカウンターを仕掛ける。
後半には2−0とリードされた世界選抜で、モウリーニョが奇策に出る。前半のみで選手を全入れ替えたチームに、再びダービッツを導入!(審判団に本気で交渉してました)
2−2となると、日本代表監督の釜本邦茂氏も奇策に…
「交代、オレ!」
ジャージを脱ぐと、なんと18番のユニフォームを着ている釜本監督、このシーンが一番盛り上がった。残り10分でピッチに入った釜本監督に早速、中田がパス。釜本監督がボールを持つと、Cロナウドがボールを受けた時くらいに歓声があがった!
しかし、相手選手もさすがにワールドクラス。”空気が読める”
そのため釜本監督にはプレスに行かない!そんな事に余裕もない監督は積極的にプレー!DFライン裏のスペースにボールを要求する場面では、どよめきも起こった。
そんなこんなで終始楽しめたチャリティーマッチ。
MVPのタービッツも試合後には上機嫌でリップサービス。
中田氏のインタビューも終始ご機嫌で、海外からの参加招待選手からは「次にまたこのイベントを行うなら、声をかけてくれ!」と言われたそう。
サッカーでは地球は救えないけど、
地球を救うためにサッカーを利用する事は出来る。
FOOTBALL FOR THE EARTH.
なにかできることをひとつ、まずは自分でやってみよう!